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mixiσ超ぉもUЗ日記「⊃冫ヒ〃ニ男」σホ厶∧o勺〃∋☆ 著作権はきむさωに帰属Uまぁす! 書籍化!6月26日に全国の書店で発売する書籍「その恋あたためますか?〜コンビニ男とキムラさんの恋日記〜」(ワニブックス刊 税込1155円)発売!☆完結編が読みたければ本屋さんに走れ!【キタ━キタ━キタ━ヽ(゚∀゚ )ノキタ━キタ━キタ━!!!!★ネット版日記の最後の最後!☆⊃冫ヒ〃ニ男30☆更新っ!】=【「⊃冫ヒ〃ニ男」とゎ?】を見てね☆ Mixi内コミュ「[公式]コンビニ男」=http://m.mixi.jp/view_community.pl?ses=&id=273509
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きむさんファンのぁゃσた〃ょ
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女性
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■きむさんのぷろふぃーる■
関西方面の美大生。
専攻は染織。
オダギリジョーをこよなく愛す、23歳(?)独身!O型
特技=つっこみ、重ね着

■コンビニ男のぷろふぃーる■
関西方面の??生。
バイト先はおソバ屋さん
及川奈央をこよなく愛す(?)
?歳。?型。ジャニ系男子
特技=カミカミ、まちぶせ
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2006年06月08日 19:11 コンビニ男28

涙ボロボロ、鼻水垂らしながらの告白(?)から、無事晴れて恋人同士となった私とマツダユウスケ。

この時の私の気持ちはというとですね・・・


        プ
       キ
       ャ
        ァ
         ァ
        ァ
        ァ
        ァ
        ァ
         ァ
       ヽ\  //

       ゚ (^Д^)9m゚
        (っノ
         `J


・・・こんな感じ。いや、ホンマに。

それからの16歳、きむは、テンション上がりまくりの絶好調。

毎日が楽しくて仕方なかった。(「人生、バラ色」とはまさにこのこと。)


でも、それでも、舞い上がっていた反面、いつかフラレるんじゃないかという不安も常にあった。

また、二股されたらどうしよう。とか、やっぱり、つき合うのやめようとか言われたらどうしよう。とか。(自分に自信のない女の子は、皆、こんなこと思ったりするんじゃないだろうか…。)


そして、つき合い始めて、多分まだ、一ヶ月も経っていない頃だったと思う。


急に、彼は言った。


いつものように、一緒にご飯食べに行って、その後、彼の家に行った時のことだ。

私は、もう、何も気にする事なく、彼にベッタリくっついていた。
「この人は、私の彼氏! もう、『手繋いでいいのかなぁ…』とか思わなくていいのだ!!触りまくってもいいのだ!!(*´д`*)ハァハァハァアハァ」な感じで、ベタベタイチャイチャしていた。


その時だ。

私のそのウキウキ気分とは逆に、なんか、その日は、いつもと違って彼はあまり笑ってくれてなかった。なんだか、不機嫌そうだった。

私「、、、、、、、今日、、、何かあったん、、;??」


彼「、、、、、、いや、、、、その、、、、、、」


普段から、あまり自分から喋ることのない彼。
それでも、顔はニコニコしている人だったのに、その彼が、今日は全然笑ってくれない。

私は、何かしでかしたのかと、ビクビクしだしていた。


何?何なん;!?

やっぱりフラレるの!??私!??


きむ、被害妄想爆発。


私「(え??何;?何よう~~~;)、、、、、何があったんーーっ;」


彼「、、、、、、、いや、、、、その、、、な、その、、実は、、、、きむちゃんに言わなあかんことがあって、、、、、、;」


またもや、すごく言いづらそう。


この人は、なんでもないことを、大事のように言う時がたまにあった。

例えば、「(目の前の)○○取って」とか、普通の事も、「、、、、、あ、、、そ、そこの、、、、、、○○、、、、、、」とかいう風に、えーーーらい溜めて言う。
もう、その度に私は、(な、なんだ;!!?)とドキドキしていた。

そして、私が「あ、これ;??」と言って手渡すと、彼は安心したかのような笑顔、私の大好きな笑顔になった。


…まあ、そんなやりとりが好きだったんだけどね。(うへへ)


でも、なんか今日は違う。
だって、今、確実に「私に言わなあかんことがある」って言った;!!

何だ!?
何だよ;!!!

まさか、その後、「そこの醤油取って」とは言わんだろう!??(醤油て;)


私「、、、、、、、、何、、、、;??」


彼「、、、、、、うん。、、、、あんな、俺な、俺、、、、、、」


また、黙った。


だから!!私はその“間”が怖いんだってば!!!

何や!!!早う言わんかい!!!!(#゚Д゚)ゴルァァァァァァァァァァァ!!


、、、、いや、嘘です。聞きたくないかも。かもかもかも。。。。


私「、、、、、、何なん~~~~~~;」


彼は静かに口を開いた。


彼「、、、、、、、俺、イギリスに行こう、、、、と思ってる」


私「、、、、、、、、、は、、、、、、、(*A*)、、??」


何だそりゃ。旅行か。

また、そんな。大層な言い方して。

行ってきたらええやん。


私はすごくホッとした。

私「、、、、何やもぉ~~~~~~;ビックリするやんかぁ;。、、海外行くんやぁ。いいなあ~~~w。お土産買ってきてなぁw w w」

で、また、彼はいつもの笑顔をするんだ。

いつもの、柔らかい笑顔を。


…そう、思っていた。


男「、、、、、、、いや、、、違う、、ねん。旅行、、とかじゃなくて、、、、、、、、向こうに、住もうと思ってる」

まだ笑わない彼。真剣な顔だった。


…『住む』??


え?何??

何それ??

何言ってるん???


私「え、、、、す、『住む』って、、、、;??、、、な、何、、言って、、、??」


私は、ドキドキし始めていた。

頭が混乱してきている。


男「、、、、、そのな。、、、、、向こうで、絵、描きたい、、んやんか。俺」


私「、、、え、、、『絵描く』って、、、、??留学、、、する、、ってこと、、、;??」

…あ。

あかん。声が震え出してる。

落ち着け。落ち着けよ。私。


彼は首を振った。

彼「、、、、留学、、じゃない。、、、、向こうに、絵を習いたい人がいるねんか。、、、、俺、その人の、元で絵、描きたいねん」


ええ??

ちょ、ちょっと。ちょっと待って。

何??うちら、遠距離になるん??


私は、もう、頭の中がグッチャグッチャになっていた。


…嫌や。そんなん、遠距離とか。絶対イヤ。


私「、、、、、、ちょっと。ちょっと、待って;。、、、、今、行ってる、、大学は、、、??、、、どうすんの??」

いや、大学の心配とか。
私、そんなんしてる場合違うよ。

大学とか、そんなんどうでもいいねん。


私は、この人と離れるかもしれないんだ。

大好きな、この人と。


彼「、、、、、、大学は、、、、辞めようと思ってる」

私「、、、、、や、辞める、、て、、??え、ええ??な、何?ほ、ホンマに;??」

彼は小さく頷いた。


ちょ、ちょっと待ってよぉ。

私「、、、、、え、、、、じゃ、じゃあ、ど、、どうなるん、、うちら、、、わ、別れる、、、、とか、、そ、そういうこと、、??」

別れんの?別れなあかんの???

私は、もう、崖っぷちに立たされた気分だ。

ここで、多分、「うん」なんて言われたら、それだけで真っ逆さまに落ちていきそうだった。


すると、今度は、彼は大きく首を振った。


彼「、、、、違って。そうじゃなくて、、、、、、、、、、実は、ホンマは、すごい迷ってる。、、、別れる、別れないとか、そういうことじゃなくて、行くか、どうか。」


何言ってんの?この人。

迷ってるなら行かんといてよ。

絵なんか、日本にいたって描けるやん。


私「、、、そんなん!迷ってんやったら、行、、、、(かんといてよ!!!)、、、、、」


でも、私はそれが言えなかった。

私がそんなこと言っていいんだろうか。


『絵を描く』ということが、彼にとって、どれだけ大事なことなのかは私も知ってる。

絵を描いてる時の、彼のあの楽しそうな顔。


私は、彼とつき合い出してから、この人の絵を描く姿を見て、自分も、この人みたいにもっと上手くなりたい、もっと自由に筆を操れるようになりたい。と思う様になっていた。

私も、絵を描く事は大好きなんだ。私のたった一つの取り柄だ。

もしか、私がそれを取り上げられたのなら、発狂してしまうかもしれない。


わかってる。
わかってるよ。


彼は、もっと、上に行こうとしているんだ。


男「、、、、、、、、、、行、、、かん方が、、、いい、、か?」


行ってほしないよ。

…ほしくないけど!


『行かんといて』って言ったら、この人、行くのやめてくれるんだろうか。

ずっと隣で、笑っていてくれるんだろうか。


…でも、それで、本当にいいんだろうか。


私は、16歳の、幼い中身の小さな頭で、必死に考えた。


私「、、、、、、、私が、、、、『行かんといて』って言ったら、、、行くんやめるん。、、、、、、そんなもんなん?そんなんで、やめれる位のもんなん??」

私は、震える声を振り絞った。


この人が、この人のやりたい事が、私の全く知らない分野だったなら良かったのに。

だったら、それだったら、何も知らずに『絶対行かんといて!!』って思いっきり言えたのに。


彼は黙ってしまった。


私「、、、、、、、、もっと、絵、上手くなりたいん、、やろ?」


彼「、、、、、、、うん」

頷く彼。

私「、、、、、、だったら、行かなあかんやん。行ってきぃな。」

私は必死に泣くのをこらえた。


彼「、、、、、ホンマにいいん??」


もう、何回も聞くな!!!

気持ち揺らぐやろ!!!


私「、、、、その代わり、行くからには、めちゃめちゃ絵上手くなって帰ってきてや。、、、、帰って来て私より下手になったりしてたら、許さへんしな!!」


何が、基準で上手い下手と言っているのかはわからない。

でも、何か、大声を出して気合いでも入れないと泣いてしまいそうだったのだ。多分。


そっちが、その気なら、私だって負けない位、絵描くの上手くなってやる。


隣にいなくて淋しいとか、会えないからもうダメだとか。


そんなんに、そんなんに負けてたまるか!!!!



彼「、、、、、、、ありがとう。、、、、、電話するしな。たまに帰ってくるし。」

彼は、少し、淋しそうに笑った。



…そこで、そんな顔で優しくすんなっ!!


私「、、、そんなんしてる暇があるなら腕を磨け!!!ヽ(▼皿▼#)/ ワシャー!!、、、、、、、あ、嘘です。して下さい。電話。たまに帰って来て下さい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃ、、、、」


彼「、、、、どやねんw」


彼の笑顔がやっと見れた。



こうして、私達の遠距離恋愛は、始まりました。



…この時、私が泣いてでも、すがりついてでも、彼を繋ぎ止めておけば、『あんなこと』にはならなかったのに。


                            
                          …続く

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2006年06月01日
22:58 コンビニ男27


お騒がせしとります。きむです。

はい。出版社バレましたね。

そうです。ワニブックスさんから出ます。

その名も。

「その恋、あたためますか?~コンビニ男ときむらさんの恋日記~」

です。

・・・『恋日記』っつーより『濃い日記』だけどもorz

これ、バトンでクイズになってたのどうなるんかなあ。

当たってた人いるんかなぁ。

も、もしや、私本当にヌードを!!??((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル

・・え、そんなことより早く本編書けってか??

書きますよ。書きますけども・・・

その前に皆さんに言わねばならぬことがありまして;。


どうやらね、本編、最後まではmixiでやらないようですよw(爆)


・・と、いうことは。ですね。エンディングは書籍の方で。ってことなのか・・・??((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル


いやぁ、出版社さん巧いことやりますなあ。(´∀`*)キム、シーラナイ☆


表紙、構成、その他諸々、着実に進行しています。

また後日、発売日等詳しくはコミュの方で発表されるかと思います。


こんなこと言って、コミュの人数急に減ったりしてw w w


ごめんね☆きむは今、ジョーに夢中なのさ☆

(´∀`*)イヤン☆ワタシ、ナグラレル??


って、いや、こんなこと言ってますが、何卒、『コンビニ男』をよろしくお願いいたしますorz


それでは、前置きが長くなりましたが、本編に入りましょう。

えー、またもや、きむ、16歳に戻ります。

では、どうぞ↓。

 *********************

「コンビニ男27」


マツダユウスケが、私に笑いかける度に、涙が出そうになる。

私は、気づかないうちに、どうしようもなくこの人を好きになっていた。

どうしたらいいんだろう。
どうすれば、それがこの人にわかってもらえるんだろう。

私は、この気持ちに気づいてから、また上手く喋れなくなっていた。

私が、何か言う言葉一つで彼に嫌われてしまうかもしれない。彼を傷つけてしまうかもしれない。

でも、この気持ちをどうにかして伝えたい。

16歳の私は、まだそれを伝えれる言葉を知らなかった。

ただ、「好き」って言うだけでいいのに。


****************


告白は、マツダユウスケからだった。

いつものように、会って、喋って、笑って。

私は、もうすでにつき合ってるつもりでいたんだけど(笑)。

あれは、確か、二人でご飯を食べている時に、マツダユウスケの友達にたまたま会ったんだ。

マツダユウスケと似たような格好をしている男の人。
その人にものすごくジロジロと品定めするかのように私は見られていたのを覚えている。

まだ人見知り全開な16歳の私。
そんな風に見られて居心地良いハズがない。

マツダユウスケの友達「おーー、マツダ久しぶりやんけー、」
彼「おお、久しぶりやな。お前最近全然学校来いひんな」

なんか、話を聞いてたら、どやら、大学の友達だったようだ。
最初は二人とも私の方も見ないで喋っていた。

友達「ああ、今バイトで忙しくて、、、、、、(私の方を指差しながら)彼女??」

でも、そのお友達はこっちを見なかった。
私はなんか、その言い方に少しカチンときた。

馬鹿にされているかのような言い方をされていると思ったんだと思う。

私は、どう返していいのか分からず、マツダユウスケを見た。

この人、なんて言うんだろう。とか思いながら。


彼「あ、、、、、、、ああ、と、友達、、、、、、」

『友達』ってマツダユウスケは言った。

私(、、、、、、、ああ、そっか、、、、、友達、、、か、、、そっか、、、)


私は、その、たった一言に傷ついていた。


そっか。友達か。


、、、、彼女、、、、ではないんやな。


そら、そうかぁ。

まだ、「好き」も「つき合って」とも何も言ってないんやもん。

彼女…な、わけないよなあ。


…手まで繋いだのになあ。


私は、その一言で、ただ一人で舞い上がってるだけだったことに気づいて、そこから、何も喋らなくなった。

喋れなくなった。

私(ぅあ、、、、、どうしよう。、、、、ちょっとショックや、、、)

私は「好き」とか言う前にフラレちゃったよー。とか思っていた。

ただそれだけで、泣きそうになっていた。

その大学のお友達は、少しだけマツダユウスケと喋って、帰っていった。

マツダユウスケと二人っきりになっても私は喋れない。

彼は、ずっとその帰って行った友達の話をずっとしていた。
私はそれに相づちをうつ位しかできなかった。

なんか、いつもより饒舌に喋る彼。

いつもの彼じゃなかった。知らない人みたいだった。


私(、、、、、なんか、、、もう、、帰りたい、、、、、)


明らか、私が落ち込んだ顔をしていたことがわかったんだろうか。
その日はすぐ店を出る事になった。


少し前を歩くマツダユウスケ。


私(、、、、、、、、、、手、、、はもう繋いだら、、、、、あかんよなぁ)


繋ぎたい。すーーーーーーーっごい繋ぎたい。


…でも、『友達』だったら、そんなんしちゃダメだよなぁ。


私は、彼の後ろで今にも泣き出しそうだった。


あーー、ヤだ。イヤだ。

泣き顔なんて見られたくない。今泣き出すとか、向こうにとったら意味わかんない。
もっと嫌いになられてしまう。

ヤだヤだ。そんなんイヤだ。


私「、、、、あ、、の、私、今日、ここで、いい、、、、」


私は後ろから、そう言って、そこから去ろうとした。


男「え、、、どしたん?方向一緒やねんし、一緒に帰ろ。、、、、、、、んw」


マツダユウスケはいつものように柔らかい笑顔で私に手を差し伸べてきた。

私「、、え、、;いや、、、、あの、、(なんで友達とか言ったくせに、そんなんするん)、、、」


繋ぎたいけど繋ぎたいけど。

あかん。あかんで。ここで泣いたら。

私が泣いたら、この人心配しはる。
それこそ子ども扱いされる。

何も、なかったみたいにすんねん。


私「、い、いや、、もう、ほんまに、ここで、、、、、、、、、、、っっーーーーーーーー、、、、、」


…あーーぁ、泣いちゃったよ。

泣いたらあかんってわかってるのに。


彼「、、、、、、どした??大丈夫か??」


彼は何もわかってないんだろうか。

泣いてる私を見て、顔覗き込んでいた。

私「、、、ック、、だ、だって、、と、友達、、やのに、、ック、、そんなん、、あかんやんか~~~、、、、」

はい。子どもですよ。私。まだ16歳ですよ。

そら泣いちゃいますよ。めっちゃ好きな人に『友達』なんて言われたら。

それで、大人を困らしたりするんですよ。


男「、、、、、、あーーー、、、、そっか、、、ごめん、、、、」


ほら、困ってるやん。

なんで泣いてんねんとか思われてるんやで。

もう、ホンマ最悪。


男「、、、、、、さっきのこと、、、、やんな?、、、ごめん」


あー、もういいよぉ。その先は言わんといて。
多分、直にフラレたらもっと泣いてまう。


私「、、、いや、も、、ック、もうわかってるし、うん、ごめん、こっちこそ、、、か、帰るな」

男の人は急に女の子に目の前で泣かれたら、そら困る。

私はそれだけ言って、本気で泣き出す前に帰ろうとした。


男「、、、、あ、いや、違うて;。ちょっと待って;」


彼は帰ろうとした私の腕をグッと掴んで止めた。


私「(えーーー、、何なん。もういいってばぁ。聞きたくないもん。帰らしてってーー! 涙)、、、、いや、もう、うん。わかってるし。ごめんって、、、」


男「、、、、、だから、違うって;!」


マツダユウスケは急に大きな声を張った。


ビクッとなる私。


何ぃ。何よぉ。私怒られるんー??

怖いぃぃ。


私は、泣いた事でキレられるのかと思っていた。



男「、、、、い、いや、ご、ごめん。違って。そういうことじゃなくて;。、、、そ、その、、ごめん、、さっき、急にアイツ来たから、俺、どうしようかと思って、、、;ほんまごめん。;」


だから。それでフラレるんやろ。私。

もういいってばぁ。


私は必死で泣くのをこらえようとした。
手ぇ離してくれたら、帰れるのに。

私「だから、わかってるってばー!、、、、もう放してよー、、、」


男「いや、違うっってば;!今なんか勘違いしてるやろっ;、、、違って、その、あの、、、、だから、俺も、、、、;」

なんか慌てていて、言いづらそうだった。

そんな言いにくいなら言わんかったらいいやん。こっちはわざわざフラレたくないってば。

私「、、、、ック、、、、、『俺も』ぉ?、、、、ック」



男「、、、、、いや、、、俺も、、きむちゃんのこと、、、す、、、き、、、やから、、、、、」



私「、、、、、、、、ほえぇ??(*Д*)、、、、」


私は泣きっ面、鼻水ズルズルの顔でアホみたいな返事をした。

何?何言ってはるんかようわからん。


男「、、、、あ、や、、、その、、、ごめん、、俺が、ちゃんと言ってなかった、、から、悪かったんやけど、、その、俺も、、、好き、、、やから、、、、、、、いや、ちゃんと言います。、、、俺とつき合って下さい」


彼の顔が真っ赤になっていた。


私「、、、、へえぇ?どういうことぉ??、、、私のことキライなん違うん~~~ (涙涙)」


彼「、、、、、誰がいつそんなん言うたん、、、、;」

少し呆れたような顔をしていた。

私「、、、、ホンマにぃ、、、??」

彼「ホンマやってw」

彼はニコッと笑った。

私「、、、、ホンマにホンマに、ホンマ??」

彼「だーから、ホンマやってばw もう何回も言わんぞw。、、、、、帰ろかw」

私「、、、ウーーーーー、、、、、、(涙)」

彼「泣ーーーくなってw」

彼は私の頭をポンポンとやった。


ホントかよぉ。私、もう騙されるのイヤやでぇ。


私「、、、ック、、、、、じゃあ、、ック、、手、、、、繋いでも、、いいん、、、、??」


彼「、、、、、だから、手出してるがなw」


彼はまた手を出してきた。

私は、その手を恐る恐る触ると、また強く握り返してくれた。


私「、、、、、ふえーーーーーーーー、、、、、(涙)」


彼「また泣くw」


彼はそのまま、私を引っ張って行ってくれた。


私は後ろから、また彼の耳が赤くなっているのを見た。


それを見て、また、私は泣いた。

…これが、きむ16歳。

人生で二人目の彼氏ができた瞬間です。

                                                        …続く
2006年05月25日20:12 コンビニ男26

ちょいと皆さん。

「コンビニ男」ご本人を忘れてやいませんか??

話が行ったり来たりしますが、頑張ってついて来て下され。

今回はきむ、16歳過去から23歳現在に戻りますよ。よよよ。

↓それではどうぞ。

 *******************

(「コンビニ男22」バレンタイン編→http://mixi.jp/view_diary.pl?id=116788397&owner_id=452520)

私はバレンタイン前日にチョコを渡し、それに感極まって(?)いたコンビニ男。

この次の週、私が入っている時間帯に、またコンビニ男は来た。

男「こんばんわぁ~w w」

いつものように笑顔で私にペコリと頭を下げ、コンビニ男は店に入って来た。
バイトから上がる前に来る納品を荷台から店内に降ろしている時だった。

私「いらっしゃいませー…」

私が作業の真っ最中だった為か、コンビニ男は軽く会釈するだけで、店内に入ってすぐ雑誌コーナーの方へ向かって行った。

作業も終わり、レジに戻った私は、ジャンプを立ち読みしているコンビニ男を見ていた。

コンビニ男はジャンプを一ページめくる毎に、驚いたり、笑ったり、真剣な顔になったりと表情をコロコロ変えていた。

私(あ・・・、笑った。・・あ、驚いてる・・・・・・)

私は、コンビニ男を見ながら、「ある人」を思い出していた。

コンビニ男が以前口にした、「マツダユウスケ」のことだ。

あの時(「コンビニ男21(4)」→http://mixi.jp/view_diary.pl?id=120912376&owner_id=452520)、聞く筈のない名前が出て、私がずっと見ないフリして蓋をしてたモノが溢れかえってきた。それに、私の心は一瞬でパンクしそうだった。胸ぐらを掴まれたかのようだ。


「弟です」と、コンビニ男は言った。

私が、コンビニ男が誰かに似てると思っていたのは「マツダユウスケ」だったんだ。

よく見ると似ている。

嬉しい時、顔をクシャクシャにしながら、にっかーと歯を出して笑うところ。
笑った時に少しだけ垂れる目。
すらっとした細い指。

ふっとした時に見える、柔らかい仕草。


どこも、ちゃんと見ていないと見逃してしまう部分。


私は、その全てが愛おしかった。


…「愛おしい」って、誰のことが?

コンビニ男が?
「マツダユウスケ」が?


コンビニ男は私がレジにいるのを見て、満面の笑みでジャンプをこっちへ持って来た。

男「お願いします~w、ちょお、きむさんっ今回の『BLEACH』めっちゃヤバいっすよw w!」

コンビニ男はジャンプを指差しながら、嬉しそうだった。

私(・・・・・・・)

男「、、、、、、きむさん??」

私の顔を不思議そうに覗き込むコンビニ男。


私「あ、ああ;、ごめ、、・・・・・・・」


私は、頭が真っ白になった。


・・・あれ?私、今までどうやってこの人と喋ってた?



男「?きむさーーん??」

コンビニ男は突っ立ったままの私の目の前で手をヒラヒラさせていた。


コンビニ男を見る私。目が合ってしまった。



・・・うあ。ヤバい。

どうしよう。

イタイ。
なんか、イタイ。



私はレジの途中で、何も言わずに、もう一人の店員と代わってもらい、その場から離れた。

逃げた。


男「えっっ、ちょっ、き、きむさん??」


何が起こったのかわからない店員とコンビニ男を背に、私は奥に引っ込んでしまった。

そのまま、夜勤が来てバイトも終了。

店員「きむさん、どしたんすかw」

私「い、いや、別に、、、、」

店員「??お疲れさんですー」

私はバックヤードに一人になった。監視カメラを見ても店内にはコンビニ男はどこにもいない。

私は少し、安心した。

私「お疲れさまでーす…」

少し休憩し、落ち着いた私は制服を脱いで夜勤に挨拶し、コンビニから出た。


すると、ドアを開けたそのすぐ横に、コンビニ男が立っていた。


私「;!うあ!」

男「あ、お疲れさんですw も~どしたんすかきむさん。、、どっかしんどい、、んすか??」

笑顔で私を迎え、心配そうな顔でまた私を覗き込んだ。


私「い、いや、大丈夫、、、、」


ダメだ。大丈夫なんかじゃない。

「マツダユウスケ」と「コンビニ男」がどうしてもダブる。

全然違う人なのに。キャラも全然違うのに。


あかん。まともに顔見て喋られへん。


私「お、お疲れ」

私は、顔を逸らし、俯いたままコンビニ男の顔を見ないようにして足早に歩き出した。

男「??あっっ、ちょお、聞いて下さいよーw、こないだね、俺、○○行ったんすけどー、、、、」

コンビニ男は後から付いてきて、嬉しそうに喋りだした。

私「、、、、、、、、、」

私は返事ができない。

男「きむさーん、聞いてますーw??」

私はコンビニ男を振り返った。
ニッカーと歯を出して笑っている。



なんで、
なんで、そんな、同じように笑うん。

お願いやから、「あの人」と同じ顔でこっち見んといてよ。


私は、もう泣き出しそうだった。


男「きむさんてーw」

私「、、、、、、もう、、、、(小声)」

男「えっっ??何すか??」


私は立ち止まった。
コンビニ男の顔を見る私。

男「、、、、、きむさん??」


私「、、、、、、、あ、、の、、お願いやし、、、もう、、もうコンビニ来んといてくれる」


え、何言ってるん。私。
違うやん。この子は何も悪ないやん。


男「えっ?な、何??ど、どしたんすか??」

私「、、もう、お願いやし、来んといて。、、、ほなね」


私は信号が青になったのを見て、振り返らずにそのまま走って行った。


男「えっっ、き、きむさん!??」

大きな声を出すコンビニ男を背に、

私は、多分、泣いていた。

・・・ごめん。私、もう無理やわ。

                                                        …続く

2006年05月18日
21:08 コンビニ男25
皆さん、ホンマにすんまへんなあ。

タイトル考えてもらってるのに、そのままでいきますで。
…決定したら、この日記全部また変えなあかんのやなぁ。
まぁ、いっか。(どやさ)
コッパズカシイ想ひ出、まだまだ続きます。
では、どうぞ↓。


*********************


最初につきあった彼氏に二股されて、やさぐれまくっていた私。友達にも毒を吐きまくっていた。

それが、マツダユウスケと会う回数が増えるにつれ、私は、笑う回数も多くなっていった。

私は今日あった学校のしょーもない出来事、彼は大学で作っている作品について。
そんな他愛もない話をずっとしていた。


もう、私の固ーくなっていた心は、ほぐれ始めていた。


楽しい。すごく楽しい。


私達はしょっちゅう会う様になっていた。週に一回は必ず会っていたような気がする。携帯を持っていなかった私は、いつもR伝いに自宅に電話がかかって来た。

R「また電話来たでー。ほんまに、、、私は伝言するだけかよ。あんた早よ携帯持てって;!もう付き合ってんねんろ!?」

そんなことをRに言われていたような気がする。

そら、できることなら携帯持ちたいけど、そうもいかなかった。うちの親は厳しいのだ。最初につきあった元彼のおかげで、私の家は更に厳しくなっていた。

当時、私の高校三年間は、ポケベルからピッチ(PHS)、携帯へと、すごい速さで
変化していった時期で、まだ携帯を持っていない子はクラスの半分位いた。

でも、彼氏彼女がいる子達は皆、携帯なりピッチなり持っていた。

携帯を持つ事が、彼氏を作る第一条件のように思えた。


だって、気になる人ができたら欲しくなるじゃないか。携帯って。

Rは私の自宅の番号を彼に教えといてくれていたらしいが、かかってきたことはなかった。そりゃ、そうよな。少し、期待してたりしたんだけど。

だから…何だろう。ただ、会ってご飯食べたり、喋るだけで、付き合ってるとは言えなかった。「好きです」「付き合って下さい」なんて言葉は二人共にも全然なかった。

当たり前か。私が勝手に気になってるだけなんだから。


だから、この人は私といて楽しいんだろうか。こんなぎゃあぎゃあウルサイ女子高生と喋っていて、面白いんだろうか。私はそんなことを気にするようになった。


彼は、必要最小限のことしか喋らない人だった。

会うのも何度目かの時に、私は聞いてみた。


私「あの、、、、、、私、、みたいなん、、と喋ってて楽しい、、、ですか;??」


まだまだ、自分に自信のない私(それは今もだけど)、恐る恐る聞いた。



彼は、何も言わずに、また柔らかく微笑んで頷いた。



私は、その笑顔に、心を打たれてしまった。お腹の底で、何かが熱くなり始めている自分に気がついてしまった。


私(あ、、、、、何だ?コレ??なんだなんだ;??)

なんか、くすぐったいような、でも、心地好いような。変な気分。


ご飯を食べた帰り、二人で並んで歩いてた時も、何も喋らなかった。でも、全く気まずい空気だと感じなかった。

私は、“沈黙”がこんなに心地好いものだなんて、知らなかった。


歩いていた時、不意に私の手が彼の指に触れた。


冷たいんだろうなと思っていた細くて長い指は、ものすごく熱かった。


私は、そのまま、彼の手を握ってしまっていた。

少し、ピクンとなった彼の手。握り返してくれた。彼はこっちを見ない。
でもまた少し、手の温度が高くなった気がした。

彼の温度が、私の温度と混ざる。

私の冷たい手はいつの間にか暖かくなっていた。


私は恥ずかしくなって、彼に顔を見られないように少し後ろを歩いた。
それでも、しっかり掴んでいてくれた。

私は、彼の後ろ耳を見ながら歩いた。




…そこで、私は気づいてしまった。


彼の耳が真っ赤になっていたことを。




ああ、そうか。同じだったんだ。この人も、恥ずかしかったんだ。

私は、後ろで彼に聞こえないように、少し笑った。



どうしよう。
私、この人にもっと触りたい。


もっと。


もっと。







                       …続く    

2006年05月11日
20:52 コンビニ男24

もう少し、私の甘酸っぱい想ひ出につき合って頂きます。

私にだってこんな時代もあったんや!!

なんか文句あんのか!(#゚Д゚)ゴルァァァァァァァ!!!!!

・・・orz

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「コンビニ男23(2)」→http://mixi.jp/view_diary.pl?id=128751174&owner_id=452520


まだ、よくも知らない男の人との二人っきりの食事。

私は、、、、、、、

信じられない位、キョドった。ただただ緊張していた。


「入ろっか」と言われ、私は頭の中、(え?え??マジで;??いいの?それでいいんすか!??)。

私「え、あ、うあ、ちょ、w t d r \ g が h、、、(待ってや!!私あんたと二人て;!何喋ったらええねん;!!)」

が、先にさっさと店の中に入って行くマツダユウスケ。

私は、「ふええええぇぇ;(え?入るの??ホントに;??)」な顔で足取りもままならないまま、だいぶ後を付いて行った。いつも、同級生達とよく来るファミレスで私はキョロキョロキョロキョロ。たかがファミレスに、キョドるキョドる。

マツダユウスケは、だいぶ後にいる私の為に、ドアを開けて待っていた。

店員が来て、「喫煙席、禁煙席どちらになさいますか~?」と、聞いてきた。

男「(私に向かって)タバコ吸う?」

私「(へっっ;!?)ブンブンッ;!」

私は首を思いっきり横に振った。

男「喫煙席でも大丈夫?」

私「え、は、は t d r \ g が h、、ブンブンブンッッ!!」

言葉を発しようにも上手く喋れん。今度は首を思いっきり縦に振った。

男「何(笑)、ファミレス初めて?(笑)」

私「ブンブンブンブンッッ;!!!(横に振る)」


…私は蜂か。


喫煙席に案内され、向かい合って座った。メニューを目の前に置く店員。
マツダユウスケは私に見える様にメニューをこっちに向けた。

こっち向けられても、私、メニューなんて見えまへん~♪ららら~♪


…じゃなくてよ、きむさん、もうちょいしっかりしなはれや。


私「(うえぇぇ;なんだ??何頼んだらいいんや;!??)、、、、、、;」

はい。喋れません喋れません。マツダユウスケさんは先に決めてしまったようで。

男「決まった??」

私「(ま、まだ;!!)ブンブン!!」

何でかしら。きむさん、注文決まってもいないのに首を縦に振っちゃいました。

男「ん、じゃあ、押すな」

ピンポーン

私(ふあぁあ;ま、待って、あ、アワアワ;)

店員が来た。

男「俺、コレとコレ。きむちゃんは?」

私「へ、あ、私は、が、 t d r \ g が h(いい加減にしろ;)、わ、私もそれで;!!」

…同じのて;!!
やっと言葉を発したきむ。頼みたかったのと全然違う注文しちゃいましたよ。

注文頼んでから、沈黙が続いた。

私(うあーうあー何ー;?何なのこれーーーーーーっっっ;;)

未だに状況が把握できてないきむ。
すると、先に沈黙を破ったのは彼だった(確か)。

男「、、、、きむちゃんは、、、、高二、、、やっけ?もう、進学か就職か決めてるん?(←なんかこんなこと聞かれた)」

私「(え?え;??)、、、、え、えと、ま、まだはっきりとは決めてないですけど、、、美大行けたらなー、、とか、、思って、、;(ゴニョゴニョ)」

男「へ、そうなん?じゃあ、画塾とか行ってるん??」

マツダさんは私の『美大』という言葉にえらい食いついた(ような感じがした)。

そこで初めてびっくりした顔を見た。なんか嬉しそうに目をまん丸にさせていた。

私「え、えと、は、はい。中3からずっと絵は描いてます、、、けど、、、、、マ、マツダさんは、な、何してはる人なんですか?」

…「何してはる人」ってあんたw もうちょっと言葉知らんのかい;。
まだ片言だが、なんとか喋れるようになってきた私。

男「あ、俺、美大行ってるねん」

私「(!!)え!!!まじすか!!??え、え、び、美大ってどんなんなんですか!??」

私はどんな習い事をしても、全然続かない、何事にも熱しやすく冷めやすい子だった。ピアノは一ヶ月。そろばんなんて一週間ももたなかった。(だってさ、学校終わったら外に遊びに行きたいやん)でも、絵だけは中学3年からずっと描いていて、これだけは辞めたいとは思わなかった。

描けないものが出てくると、どうやったら思う様に描けるか試行錯誤する。そしてそれが上手く描けると、もっと描きたいと思うようになる。

とにかく、絵を描くのが楽しくて仕方なかった時期があった。

そして、『美大』というものがあることを知った。まだ進学か就職かなんて考えてもいなかったけど、『美大』に行ったら好きな絵が毎日描けるんだ。

ただ漠然と、そう、思っていた。

私は、この人も絵を描いてる人なんだ。と、なんだか嬉しくなり、ついさっきまでまともに言葉も発せてなかったのに、そこから質問攻めになった。

私「『美大』で何やってはるんですか!??」
 「油絵とかですか??」
 「周りはやっぱりオシャレな人たちばっかりなんですかw w??」

急に嬉々として喋り始めた私に、マツダユウスケは少し、驚いていたような気がする。

男「あ、、うん。えっとな、、俺は、、洋画。油絵描いてる。」

私のテンションとは正反対に、ものすごく落ち着いて喋るなあと思った。
こんな、高校生のキャアキャアした質問にも、言葉を一つ一つ、丁寧に選んで答えてくれた。

男「オシャレか、、どうかは、、よく、、わからんけど(笑)」

私(、、、あ、笑った)

とても、柔らかく笑う人だった。目尻が少し垂れる。
低くて優しい声。出てくる言葉一つ一つが、耳じゃなくて、ゆっくりとお腹に響く。

それが、なんだか心地よかった。

私達は、美大のことや、好きな画家の話など、色んな話をした。
言葉を知らない私が、大げさな身振り手振りで説明するのを、彼は笑顔で頷きながら、こんな感じ、あんな感じ、と、テーブルの上にある紙のナプキンに絵を描いたりして。

その、ペンを持つ指は、あまりに細くて長く、繊細な動きをした。

私は、ああ、これが絵を描く人の指なんだ。と、ただの落書きに見入ってしまった。ガサツな同級生の男の子達とは違うなあ、と。

最初の緊張はどこへやら。

私は楽しかった。

それから、私達は、何度かご飯を一緒に食べに行くようになった。
そして、私はいつの間にか、この『マツダ』さんと会うのが楽しみになっていた。

まるで、部活の先輩に憧れる後輩ように。
                               
                    …続く
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