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■コンビニ男のぷろふぃーる■
関西方面の??生。
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2006年05月04日
22:19 コンビニ男23(2)
・・・お母さん、おいらなんか恥ずかしくなってきたよ・・orz

前回(→「コンビニ男23(1)」http://mixi.jp/view_diary.pl?id=124756582&owner_id=452520)の続き↓。

*****************

初めて会った時の印象は、「なんて寡黙な人なんだろう」だった。(その時は『寡黙』という言葉も知らなかっただろうけど)


N「あ、マツダさん、どーぞーw w」

Nは後ろにいる男(『マツダユウスケ』以下、男)にヘコヘコしながら誘導した。

私は、Nの友達と聞いていたから、てっきり私と同い歳だと思っていた。(NとR(友達)は共に私と同い歳)

私「、、、、なんで、『さん』付けやねん」

もう、これ。口の利き方を知らない16歳のきむらさん。
急に出て来た初対面の男の人に対して敵意むき出し。(だって、私のこと笑いやがったからっっ)

N「あ、あほか;。お前、この人、俺らよりだいぶ年上やぞ;」

私「、、、、はあ??(年上??)」

N(友達の彼氏)が連れて来た「マツダユウスケ」は、見た目はそう私達と変わらなかった。身長175cm前後のNよりも背が低い。ヒョロヒョロでなんか体弱そうに見えた。でも服は古着をものすごオシャレに着こなしていて、あのファッション雑誌、『カジカジ』(知らない人、ゴメンナサイ)に載っていそうな感じだった。

私の高校の頃、女の子の間ではその『カジカジ』系の服が流行っていて(ダボダボのシャツにスリムパンツ、自分の足より大きなスニーカー履いて、グレゴリーのリュック。それにアジア系なアクセをジャラジャラ着ける…わかるかなあ;)、とにかく女の子も男の子みたいな格好をしていた。

私もその一人。私服の高校だったから皆、とにかく毎日どれだけオシャレに私服を着こなすかに命をかけていたんだと思う。私も中学のダッサイ制服から高校の私服に変わって、見事高校デビューを果たした。(今思うと、高校の時の格好の方が、今より老けて見えてたと思う。髪の毛なんて爆発してたし。でもコギャルというヤツにはならなかったw)

でも、どれだけ見た目頑張っても、中身はまだ16歳。
大人に憧れるただの甘ちゃんだ。

そんな私は、男が年上だと聞いて、さらに身を引いた。

私「(Nに向かって)、、、、い、いくつなんよ」
(↑本人に向かって聞けない辺りがまだ子どもだ;)

N「21、、あ、22、、でしたっけ?マツダさん」


男「あ、おお。22」


見た目に似合わず、声が低い。お腹の底に響く感じがした。

私(に、にじゅうに;!!!!??めっっちゃ大人やんか;!!!)

16歳の思う22歳なんて、もう雲の上、未知の領域。もんのすごい大人だと思っていた。うちの兄がその時まだ20歳。それより上。

ハタチを超えたら全員大人だと思っていたその頃。

男は私とNのやりとりなど全く気にせず、子どものケンカを見守るかのような顔で少し笑いながら頷いた。私は、その態度にまたカチンときていた(なんでかはよくわからん;)。多分、「あ、馬鹿にされてる。」とでも思ってたんじゃないだろうか。

とにかく、最初の印象はものすごく悪かった。

NとRは、わかりやすい位不機嫌な顔をしている私と、対照的にずっとニコニコしているマツダユウスケに気を使いながら、ジュースやらお菓子やらをテーブルの上に広げ、喋り始めた。

私はずっとムスッとしていた。

だって、仲良い3人で喋る筈が、そこになんで急に全然知らん人が来るんよ。(←この辺もまだ16歳;。そんなどうでもいいことでカチンと来たりする)今日、めっちゃ愚痴ったろう思ってたのに!

もうきむらさん、言わんでいいことを言う言う。(それもいちいち気に障る言い方で;)

私「(Nに向かって)何なん、この人誰?なんであんた22歳の知り合いなんかおるん」(←うっわー可愛くねー;)

N「おま、、、;お前なあ;、、、マツダさんは俺と同じバイトの人やねん」

R「え~同じバイトなんですかぁ~w へぇ~w w 」

Nは、私よりそのマツダさんとやらに気を使っていて、一つ何か喋る毎に、オドオドと顔色を伺っていた。私はもうNのその態度にもイライラきてた。今日は私をあんたら(NとR)で慰めてくれるん違うんか!!と。(←ホンマどーしようもないっすね。コイツ)Rも「あ、何飲まはりますか~w」とかわざとらしい愛想を振りまいていた。

それに対して男は、「ああ、自分でやるしええよ」とか、何か聞かれても一言しか返さない。NとRのやかましい夫婦漫才のようなやりとりを見ながら、ただ微笑んでいるだけだった。

私(、、、うちら(高校生)の話なんか全然オモんないやろに、愛想笑いか。ふんっ)

R「も~、きむもなんか喋り~や~;」
N「そ、そやぞ。お前;」

私「(、、、うるせえっお前ら3人やとか言って騙しやがったくせに!)、、、何を」

私のあまりの愛想のなさにあの人(マツダユウスケ)もムカついてたりしなかったんだろうか。

男「・・・・きむちゃんはこいつ(N)と同じ学校なん?」

初めて、その人は自分から口を開いた。私に向かって。

私「(うわ、喋った)、、、、、違います、、、、」

私が初めて交わした会話だった。

でも、会話も続かず、そこで終わってしまったような気がする。途中途中で、4人の間で沈黙が続く時ができたりしていて、その沈黙すらもまだ噛み締められない16歳の高校生は、その場をつなごうと必死にどうでもいいことを喋り続けた。

N「あ、お、俺ら、中学一緒なんすよ;なあ?」
R「あ、そ、そうそうっ;」

もう22歳の“大人”に気を使っているのがバレバレじゃないか。何なんだ、この集まり。

それでも私はNとRに合わせて喋らなかった。というか、喋れなかった。

機嫌が悪かったのも勿論あるんだろうけど、何より、そこで高校生特有の、キャアキャアした喋り方をして、馬鹿にされる、子ども扱いされるのが嫌だった。

だったら、頑張って“大人の会話”というヤツに持っていけばいい話なんだろうけど、まだ16歳の私はその術を持ち合わせていなかった。だから、黙った。

その集まりは、大した盛り上がりもなく、もうNとRの学校の話(部活がどうの、とかクラスの○○がどうの…とか)だけで終わってしまった。(だから、あまり「マツダユウスケ」が何喋ってたかなんて全く印象に残っていない。)

そこで、Rがその「マツダユウスケ」とピッチ(PHS)の番号を交換していた。

私は、それまで親に内緒で持っていた兄のお下がりの携帯があったんだけど、(まだメールもできないヤツ)親にバレて取り上げられていて、その時持ち合わせていなかった。

まあ多分、番号を交換したところで、それだけになってただろうし、この集まりも多分、これっきりだろうと思っていた。

…その集まりから、約一ヶ月位たった頃だろうか。私はもう、一回会っただけの「マツダ」さんなんて忘れてしまっていた頃。

NとRから電話がかかってきた(自宅に)。

R「きむ~、今度さ~ご飯食べ行かへんw??」
私「え~別にいいけどー…、誰が来るん?」
R「あっ;わ、私とN(彼氏)やしっっ;なっっ;(電話の向こうにもNがいたっぽい)」
私「また3人~;?まあ、いいけど…」
R「あっほんまっっ??じゃあ、○○日、○時に××で待ってるし~w w」

私は言われた時間に待ち合わせ場所に行った。待ち合わせ場所は店の前。(ファミレスだ。高校生だからな。…マクドじゃないだけまだマシかw?)

時間通りに着いたのに、NとRのどっちもまだいない。まあ、また遅れて二人チャリンコ2ケツ(二人乗り)して来るんだろうと思っていた。

・・・が、そこに現れたのは、なんとあの「マツダユウスケ」だった。

男「あ、ごめん遅れて、、、、ほな入ろっか」

私「(;!?この人あん時(集まり)の!??なんであんたがここに来るん!??ってかNとRは;??)え、え??あ、あの、NとRは、、;??」

男「NとRって、、、え、、俺、Rちゃんに『きむが一緒にご飯食べに行きたいって言ってるんですけどー』って言われてんけど、、、、;?」

私「、、、、、、え、、、、、、、、;??」

ちくしょう。あいつら(NとR)、やりやがった。ハメられた。

私は一言もそんなこと言ってない。すぐそこで、NとRにどういうことかと文句を言ってやりたかったが、なんせ携帯を持っていない私。目の前には22歳の“大人”。

違います!!と、はっきり言えなかった。

多分、なんか怖かったんだろうと思う。

何に「怖い」だったのかはよくわからないけど。

私達はそのまま、二人で食事することになってしまった。


・・・これが、きむ16歳。人生初の「知らない男性と二人っきりの食事」である。

(この話、もう少し続きます。お付き合いヨロシク)

                          …続く

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コンビニ男23(1)

(コンビニ男21(4)→http://mixi.jp/view_diary.pl?id=120912376&owner_id=452520)


「マツダユウスケ」は私の彼氏だった。

私が、まだ15歳も終わりの頃。出逢いは友人の紹介だった。


私は15歳の時、初めてつき合った一つ年上の彼氏にひどい振られ方をしていました。(えっと、いわゆる、二股ってヤツです。)
今となっては、その人のことなんか、どういう人だったかもよく覚えていないんだけど、私はその人から、合鍵を貰っていてですね、まあ、いつものように合鍵使って部屋に入ったら、知らない女の人と、真っっ最中!!だったんですよ。

もう、「嘘ん;!!!」ですよ。私。

そいつね、「今日、うちに来い」って言ってたんすよ。でね、来いって言うから行きましたよ。私。部屋に。そしたらね、ドア開けたら、玄関に、オレンジのそれはそれはカワイイMIUMIUのミュールがあってね、「あれー、何これーめっちゃカワイイーw」(←ここで何か変だと気づかないのがおバカな証拠です)とか思ってね、アホみたいにもう一個のドアを半分開けたら、もう中から聞いちゃイケナイ声が聞こえる聞こえる。(磨りガラスから見えるベットがこんもりしちょりました)

(注:きむ、やさぐれ始めました)

今だったら、そんなとこに遭遇したら「私も混〜ぜ〜て☆」位のボケもできるだろうけど、(嘘っす。ようしません。そんなこと。)当時、私は15歳(16歳だったか??)。バリバリの純情乙女ですよ。私。

私は音を立てないように静かにドアを閉めて、そこから逃げましたよ。そして、マンション出てすぐ、合鍵を捨てた。とにもかくにも、気持ちが悪かった。吐き気がした。

したら、そいつ。しばらくして、何事もなかったかのように電話してきたんすよ。「なんで今日来ーへんかったん?」って。

てめえ、ふざけんな。と。よくそんな電話ができるな。と。

⋯とは言えんかったけど、(どやさ)
「へっっ、、、な、なに;??えっっホンマキモイっっ;ちょ、ちょう、もう電話とかいいし、ごめん、ヤメてっっ;ほんまキモイ;!!鍵も捨てたから!!」

「えっ??何??どしたん;??」

「いや、もう、どしたとか違うしっっっ;、ほなねっっ;」

声を聞くのも気持ち悪かった。(とにかく『キモイ』を連発していたような気がする;)そこで電話切って、その人とはそれっきり。それからも何度か電話とかかかってきたけど、出るわけない。多分、今思うと、向こうはなんでそうなったかも未だにわかってないんだろなあ;。

で、ですね。初めてできた彼氏の、そんなとこに遭遇してみなさいな。

そら、ショックでしょ。私、まだ男の人も知らない15歳っすよ。

男って、皆こんなんなのか と。友達R(以下、R)に毎日のように泣きながら愚痴ってたら、が「まあ、飲もうや」と。(飲んでないけど)

Rの家行ったら、その子、彼氏が来る言うてね、「何だよ、私邪魔じゃないかよ」と、私すぐ帰ろうとしたら、そのRの彼氏N(以下、N)がもう一人、知らない男の人を連れて来たんですよ。

その人が、『マツダユウスケ』。


 **************

(注:↓ここから、6〜7年前の私の記憶を総動員して書きます。なので、一部脚色が入ってます。ご勘弁を。)

私(15歳)「帰るってば;!!あんたらのイチャツくとこなんか見たないねん;!!」

もう、きむさん、やさぐれるやさぐれる。

R「あー!ちょーーーっと待ってって;!!彼氏と、その友達も来はるねん;!!3人ちゃうから!!」
私「はあ!??友達!?そんなん私の知らん人やろ!!余計私いらんやんか!!」

来る人も、彼氏(N)の友達ってことは「男」だろう と。多分、あの時は男性不信バリバリ。知らない男の人を見ても、ヽ(`Д´)ノコッチ見ンジャネェェェェ!!!!(誰も見てねえw)な感じだったから、体全部で拒否っていた。

私「いやーーーーーー!!!!!帰るぅーーーー!!!ギャーーーーーー!!放せやーーーーー!!!!!⊂ `Д´)つシャーー!!!!」
友達「行かすかーーーーーー!!」

と、ここで、Rに私、バックドロップのような技をかけられたんすよ。(それははっきりと覚えている;)
ああ、なんてアグレッシブな女子高生二人。きむ、床に顔面強打。(いや、あれは神技。だってこの重い体がちょっと宙に浮いたんやから)

私「おふっっっ!!!・・・き、貴様、、中々やるな・・・(いや、そんなことは言うてない)」

あまりの痛さに、床に転んでのたうち回ってたら、そこに、友達の彼氏(N)とその友達(マツダユウスケ)登場。


N「・・・お前ら何してんねん」

ドアの近くで倒れていたら、聞き覚えのある彼氏Nの声が降って来た。後ろに知らない男の人(マツダユウスケ)が立っている。

私「おう、、、、帰りたいのに、立てへんねや、、、、」

って、(↑こんな感じなこと)言ったら、


男(マツダユウスケ)「、、、、、、、、、ブッッッッw w w」


あの人、吹き出したのよ。初対面の私が倒れてるの見て。


・・・それが、一番最初の出逢いだった。


ああ、なんて最悪。


やはり少女漫画のように、ときめくような出逢いは現実にはそうないものなのか。私はどこまで笑いに飢えているのか。


でも、おかしいもんよね。


まさか、こんな出逢い方した二人が後々、つき合っちゃったりするんやから。


                          ⋯続く
2006年04月20日
18:36 コンビニ男21(4)

2000年4月20日

 想いは言葉など超えていて

 何も言えずに突っ走る

 それでも「私」は留まるだけだ
 
***************

(コンビニ男21(3)→http://mixi.jp/view_diary.pl?id=117228700&owner_id=452520)

私には、コンビニ男と同い歳、16歳の頃、ちょうど私達と同じ歳の差の22歳の彼氏がいた。

その人が、『マツダユウスケ』だ。

今、目の前にいるこの17歳の男の子がその『マツダユウスケ』の弟??

ありえない。
ありえないありえないありえないありえない。


そんなこと、絶対にありえないんだ。



男「・・・・・覚えて・・・ますか?」



・・・何、言ってんだよ。この人。
もうからかうのもいい加減にしてえや。また、私の反応見て面白がろうとしてんのやろ。偶然にも程がある。

もうそんなんいらん。笑えへん。


私「・・・・ハ・・ハハッ、な・・何言ってるん?自分。誰よ。『マツダユウスケ』って」

私は無理矢理笑ってそう答えた。
・・上手く笑えてたんだろうか。

わからない。頭の中、心の中で何かがグルグル猛スピードで駆け巡ってる。

ダメだ。言葉が追いつかない。

何?何なんよ??

男「・・・・覚えて・・・ない・・んすか?」

コンビニ男は悲しそうな声で言った。

私「だ、だから、何言って・・・、、、、、っっ!」

何かが溢れかえって来そうだった。
溢れてくる感情に、言葉が、色が、追いつかない。


もう、ダメだ。


私「・・・・・・私、帰る」

もう声が裏返っていた。

私はコンビニ男の顔も見ないで、立ち上がり、そのまま歩き出そうとした。

男「えっ、、ちょっ、、、」

コンビニ男はすぐ私の腕を掴んだ。

止まる私。
ダメだ。この子の顔をまともに見れない。
今、この子の顔を見たらせき止めてたものが全部溢れる。

私は自分を保つのに必死だった。


私「、、、、、、帰、、る、、」

私は顔も見ないでコンビニ男の手を無理矢理振り払おうとした。


力が強い。振りほどけない。


私「、、、、、放して、、、、っっ!放しぃやっっ!!!」


私は腕をブンブン振った。

より一層強くなる力。


男「、、、、、、、、、ヤです。嫌です」


腕の動きを止められた。
そのまま引っ張られ、無理矢理体をコンビニ男の方に向かせられた。

向き合う私達。

私は顔が上げれなかった。


私「、、、、、何なん、、、、何なんやなっっ!?自分何言うてんねんなっ!?、、ほ、ほんま、から、からかうんもいい加減にっ、、、、、、、っっ、、、ーーーーーーーーっっっ、、!」


私は17歳の男の子を前に泣いてしまっていた。


男「、、違っ、、、、、俺はっ、、、、、、、」


顔を押さえ、下を向いてる私の髪の毛に何かが触れた。
私は咄嗟に顔を上げると、目の前にコンビニ男の手があった。

私は思いっきりその手をはねのけ、怒鳴りつけた。


私「あんたが!!弟なわけないやん!!何なん!?お、おかしいやんか!!?みょ、名字も違うし、歳だって、い、いくつ離れてんねんな!!」

何言ってんだ私は。
違う。この子が悪いんじゃない。


私は、声が裏返っていて、自分でも何を言ってるのかわからなかった。


今思うと、もう二度と、聞くはずのなかった名前が出てきて、ただ、気が動転していたんだと思う。


『マツダユウスケ』は、私がただつき合って、ただ別れただけの彼氏じゃないんだ。


私「、、、、、、、、ほんまに帰る。」


私は、もうコンビニ男の顔を見ないようにして、彼の返事も待たないまま、その場を逃げるように去った。

                          …続く

2006年04月13日
20:54 コンビニ男21(3)

さあ、お待たせしました。21(3)。
ごゆるりと堪能あれ。

****************

(コンビニ男21(2)→http://mixi.jp/view_diary.pl?id=109733743&owner_id=452520)

前回、とうとう『コンビニ男』書籍化の話までしてしまった私。

やっと胸のつかえが降りたかと安心していた私に、コンビニ男はこう言った。



男「、、、初めて会ったって、、、、;、、、きむさん、、俺、、あれが、会ったん初めてじゃないっすよ、、、;」




私「、、、、、へ;??初めてじゃないって、、、??何;??え?ええ;??あれが初めてじゃないの!??」

何言ってんだ。この人。私が初めて会ったのはあのコンビニじゃないか。
私はコンビニ男の発言に詰め寄った。


男「、、、いや、初めてじゃないつーか、、、;その、、、;」



何やら困った顔をしているコンビニ男。
まだ、この私にどんなドッキリが待ってるって言うんだ。


私「、、、うちら、どこかで会ってたん;?」

男「、、いや、、その、、、、;」

しまった。言うんじゃなかった な顔をして顔を押さえ、俯くコンビニ男。

私「何よ;。どこで会ったんて;!」

そんなとこで黙られたらこっちだって気になるじゃないか。
私は俯いてるコンビニ男をゆさゆさと揺さぶった。

顔を上げるコンビニ男。
真剣な顔でこっちを見たかと思ったら、目を逸らした。
何か考えているかのような顔。何も喋らない。


私「、、、、あれやろ?レシート渡す、、前からあのコンビニに来てた、、、ってこと、、やろ;??」

常連のお客さんの顔はある程度覚えてしまうけど、毎日、色んな客が来るコンビニだ。私が何度か接客した位のお客さんの顔なんて私もいちいち覚えていない。別にレシートを渡される以前からコンビニ男が店に来てて、買い物しててもおかしくないんだ。

中々返事を返さないコンビニ男。
まだ考え込んでいる。


男「、、、、、違うっすよ。そんな最近じゃないっす、、。」

また俯いて、もう私と目を合わせてくれなくなったコンビニ男。


私「えっ?違うの;??(何;?私そんな言えないようなこと、何かしたん;??)」

私は意味も分からず不安になっていた。

すると、コンビニ男が、急に自分の膝をパンッと叩いて顔を上げ、こっちを向いた。
周りが暗くなり始めていて表情がよくわからなかった。
少し、笑っているように見えた。それも無理矢理取り繕ったかのように。


男「、、あんねぇ!俺ね!、、中学上がる前位に、こっちに来たんすよっw」

コンビニ男は、大きな声で急に話を変えた。

私「(えっ??な、何;??)こ、『こっち』??」


私はもう何がなんだかわからない。


男「、、、、、コクン」


コンビニ男は黙って頷いた。
コンビニ男の次の言葉を待つ私。


男「、、、、、俺ね、、、出身、、大阪なんすよw」

妙に明るい声のコンビニ男。

私「はあ。 、、、、引っ越してきたってこと;??」

また、コンビニ男は頷いた。


男「、、、、えっと、そう、小学校、、5年、、いや、6年の時?位に」

私「はあ・・・(だから何;??)」


男「、、、、でね、、、、その、、、こっち、、来て、ちょっとだけ、ほんまにちょっとだけの期間やったんですけど、、、」

さっきまでの明るい喋り方じゃなくなったコンビニ男。
ここから、コンビニ男はまた黙ってしまい俯いてしまった。


私「(??)、、、、、どしたん?」

私はコンビニ男の顔を覗きこもうとした。


男「、、、、、、その、、ね、、その、、俺、その、、ちょっとの期間、、、、俺、兄貴と住んでたんすよ。」


俯いたまま、そう言ったコンビニ男。


私「(?)、、、、お兄ちゃん??」

また、コンビニ男は俯いたまま頷き、そこから全く喋らなくなってしまった。


私「、、、、だい、、じょうぶ;??」


私がこう言った後、しばらく俯いていたコンビニ男が、急に体をこっちに向け、真っ直ぐ私を見据えた。


続く沈黙。


私も黙っていたらコンビニ男が口を開いた。


男「・・・きむさん、俺、、・・・・・・・・俺は、『マツダユウスケ(仮名)』の弟です」


私「・・・・・え・・・?」



男「・・・・・覚えて・・・ますか?」


『マツダユウスケ』。

コンビニ男は間違いなく、その名前を言った。
多分、もう二度と、私は人の口からこの名前を聞くことはないだろうと思っていた名前だ。


覚えている。


忘れない。


忘れるわけないじゃないか。


『マツダユウスケ』は、


私が16歳の時、つき合っていた男の人の名前なんだから。


                          …続く

2006年04月12日
22:44 コンビニ男22
はぁい。まだまだ引っ張るよ。 '`,、('∀`) '`,、
21(3)より先に、「コンビニ男22 バレンタイン編」をご覧あれ。


 *************

2月13日(月)夕勤。 バレンタイン前日。

いや、、、、番外編(5)(→http://mixi.jp/view_diary.pl?id=113458144&owner_id=452520)でね、Aに、「楽しみにしといて」とか言っちゃってましたけど、私、、、、、、



バレンタインなんて行事、すーーーーっかり忘れちゃってました☆(´∀`*)イヤダワ奥サンタラ☆


いや、だってね、バイト自体は前日の13日だったし、当日(14日)はシフト入ってないし、まさか来るわけないだろうと思ってたんすよ。


・・・まあ、したらね、これ、そう。来ちゃったよ。噂の彼。



 ***************

どこのコンビニもバレンタイン間近になると、V.Dフェアなるものが始まりますわよね?

うちのコンビニも当然のごとく、レジの目の前の棚(一番目につくとこ)にたくさんのチョコレート達が置かれてたのですよ。

なのにね、うちのコンビニったら、お客さんが本当に来ないもんだから、売れない売れない。

いつも、毎年数多めにチョコ発注して、それが全部返品扱いになった時の店長の顔と言ったらもうw w w 売れないことがまだわかんないのかしら、店長ったら☆(´∀`*)ホント、イヤダワ奥サンタラ☆

まあ、うちのコンビニのチョコが売れ残るどうこうはどうでもいいんですが、(いいのかw)今年もね、例のごとく、バレンタイン前日にも関わらず、チョコが全く売れてない。


私「、、、、、ここはホンマに客が来ーへんなぁ;」
店員(男)「また多分、あのチョコ全部返品なるんでしょうね(笑)」
私「やろうなぁ(笑)」

客も全く来ない為、掃除を終えた私達店員は喋り始めた。

店員「きむさんは今年、誰かあげないんすか?明日っすよ。バレンタイン」

私「(はっはーん。なんだコイツ。私からチョコ欲しいんやなぁ仕方ねえなあ(←大きな勘違い))、、、いや、別にそんな予定はないけど、、あれ、(チョコ指差しながら)『○○君っ(店員の名前)好きですっ☆』って言いながらあげよか??(´∀`*)イヤン☆」

店員「、、、、、、、いや、別にいいっす」

私「も~~~~欲しいんやろぉ?しゃーないなあ。今日バイト終わったらア・ゲ・ル☆(´∀`*)イヤン」

店員「、、、、、、俺、先、休憩行ってきますねー」

店員はもう休憩に入る準備をし出した。タイムカードを打刻し、奥に引っ込む店員。

私 (´∀`*)イヤン無視?☆

何たる放置プレイだろうか。店内に一人になる私。客も来ない。
私は後ろのカウンターにもたれかかったボケーっとレジの目の前にあるチョコレート群を眺めていた。

…すると、私の視界の隅っこで何かが動いた。
コンビニのドアの外。誰かが中を覗いていた。


はい。噂の彼です。コンビニ男。


私(、、、、、怖っっ;!)

外が暗いから、目が合った時、ちょっと怖かった(笑)。
ドアに張り付くコンビニ男。私と目が合って、アッッ!という顔をしていた。

私(、、、、、何をしとんねん;)

私はレジカウンターから出て、ドアを半分開いた。

私「いらっしゃい;?」

私は半分、顔をドアから出して声をかけた。
すると、コンビニ男はまた、アッッ!見られた!!な顔をして、ドアの横にある(外)求人誌の棚の後ろに隠れた。

私「、、、、、、(いや、見えてるから;)」

中々、入ってこようとしないコンビニ男。
私は、ドアを全開にした。

私「何してんの自分(笑)見えてるて;。入って来ーへんの?」


男「え、、、、、俺、、、ハズカシイ、、、(/ω\)キャーーw w」


私「、、、、、、何が;」


男「えぇ、、だって、、、俺、(『コンビニ男』に)書かれると思ったから、ちゃんと一回家帰って着替えて来たんすけどぉ、、、、」

私「はあ(どこを意識しとるんだ;)」


男「、、、、、俺、きむさんと何喋るか考えてなかった!!く(´∀`*)エヘ☆」

私「、、、、、、、、、orz(そうですか;)」

そういえば、コンビニ男はいつもより服装がきちっとしていた。シャツにジャケット。ハンチング帽をかぶっている。メガネも着用。(←言うまでもなく私と同じメガネ)

私「、、、ああ、だから今日はパンツ出てないん(笑)」

私は今までコンビニ男の服装をこれといって記述してなかったけど、コンビニ男はいつもズボンを腰履きしている。(制服もそうだった)パンツ丸見え。

そういや、あの履き方をしている高校生をよく見るけど、あれ、よくストンと落ちないね。男の子にもあるんやろか、“見せパン”ってヤツ。私がそんな履き方したら、あんた、、、パンツどころか、色んなものが出てくるよ。 ('A`)


男「、、ひやっっきむさんっっどこ見てるんすかっっっ(/ω\)キャーー」

股間を押さえるコンビニ男。

私「、、、、 ('A`)  もうええってw 入りーや。ジャンプ、まだ残ってるで(笑)」

私はレジに戻ろうとした。
が、コンビニ男は突っ立ったまま、まだ中に入って来ない。

私「何してんの;ジャンプ買わへんの?」

ドアの前で、私をチラチラ見ながら、私の機嫌を伺うコンビニ男。バツの悪そうな顔をしていた。

私「どしたん;」

男「、、、、、いや、、きむさん、、、怒ってはるんちゃうかな思って、、、、;」

コンビニ男は小声でそう言った。


この、「コンビニ男22」バレンタイン編は時系列で言うと、まだUPしていない「コンビニ男21(1)~」の後の話なのである。

実は、「コンビニ男21(1)~」で、私とコンビニ男は気まずい空気のまま別れてしまっていた。(その内容は次回の21(3)でw 言っときますけど、刺されたんじゃありません)


私「、、、、あーーーーー;、、、いや、、、あの、ごめん;。あれは私が悪かった;。ごめん、意味分からんこと言うて;」

男「、、、、、、ホンマに、、怒って、、ないすか;?、、、だって、、俺、、、、;」
私「あ~~~~~~~っ;もうええやんっwその話は;また今度で。私もびっくりしただけやし(苦笑)」

私はコンビニ男が喋り出すのを遮った。

男「、、、、、ホンマに大丈夫っすか、、;?」

オドオドするコンビニ男。

私「入りって;。大丈夫やしw」

私は、半ば無理矢理笑ってコンビニ男を中に誘導した。
コンビニ男は私の顔を伺いながら、軽く会釈をして、雑誌棚の所へ向かった。
ジャンプを持ってくるコンビニ男。

男「、、、じゃ、じゃあ、お願いします、、、、;」

私「ありがとー。袋入れる?」

男「、、あ、、いや、ど、どっちでも、、、、」

まだ、私の機嫌を気にしている。

私「(、、、、;)、、、、あ、あ~~のなぁ;?ほんまに大丈夫やし;。気にしんといてって;w」

私は子どもじゃない。“何てことない顔”くらい出来る。
私は笑って、そう言った。


男「、、、、、、はい、、、;、、、すいませんでした、、、、;」



コンビニ男は申し訳なさそうに会計を済ませ、会釈し、ジャンプを持ってレジから離れようとした。
レジを背にしたコンビニ男。


…その瞬間、

男「あっっっっ!!!?」

と、コンビニ男は何かに気づいたような大きな声を出して、そこから動かず、私に背を向けたまま、立ち止まっていた。

私「(??)何??どした;??」

私はレジ越しに後ろから声をかけた。

男「き、きむさん、、あれ、、あれっっ!あれっっっ!!」

コンビニ男はこっちを見ずに、私に手招きしながら、何かを指差していた。プルプル震えながら。

私「何よ;??」

私にはコンビニ男の背中がちょうど壁になって、指を差している先が見えなかった。
私は身を横に傾けて、指差した先を後ろから覗いた。

コンビニ男が指差した先は、レジの目の前にあるV.Dフェアのチョコレートが置いてある棚だった。

私「??何?あれがどしたん??虫でもおった;??」

こっちを見ないまま首をブンブン振るコンビニ男。

棚を指差したまま、ゆっくりこっちに振り向いた。








、、、、、、あの時の、あのコンビニ男の顔といったら、もう;。



男「、、、、、チョ、チョコレート、、、、、、」


目がキラキラ☆ウルウルしていた。唇を尖らせていて、嬉しいんだか、泣きそうなんだか、よくわかんない顔。

私「(えっっ??何っ?何なん;??)チョ、チョコがどうかしたん;??」

私はさっぱり分からず、目が?状態。




男「、、、、、、、、欲しい、、、、、」


コンビニ男はものっそい小声で呟いた。

私「(へっっ;?『欲しい』??何が;??)何??何て;?」



男「、、、~~~~~っっっ!、、きむさんっ、俺、チョコ欲しいっっ!!」


私「(、、、チョコ欲しい、チョコ欲しい、、、チョコ、、、っっ!)、、ああ!チョコ。(←気づくん遅っ;)、、、、欲しいん;?」

コンビニ男は嬉しそうに首を今度はブンブン縦に振った。


私「(ええ??ほ、欲しいん;??)、、、んあーーー;、、、っつーか、ちょっと、待って;。、、、、こ、こんな、コンビニのチョコでいいん;??、、、、もっと良いヤツ、、、買う、、、よ;??」


男「へっっっっ!!ホンマにくれるんすかっっ!!?そ、そんなんいいっっす!!俺、これ、これが欲しいっっ!!」

コンビニ男は嬉々とした顔で棚にある500円前後の安いチョコを指差した。

私「ええ;でも、、、、;(あんなプレゼントを貰ったのに、そんな安いの、、、;)」


そうこうしてたら、休憩に入っていた店員がレジに戻ってきた。

店員「すんません。休憩どぞー」

私「あ、ああ;。はい;。」

店員を見る私。

私「(男に向かって小声で)ちょ、ちょっと待ってな;」

私は、とりあえず、休憩のお茶を買う為に財布を奥に取りに入った。
制服を脱いで、ジュースのコーナーからウーロン茶を持ってレジに戻る私。

そして、チョコの棚の前にいるコンビニ男の前に立った。


私「え、えっと、、、、、;」

私は財布を手に持ったまま、どうしたものかと思っていた。

コンビニ男はもう一人店員がいるにも関わらず、嬉しそうに「これ!これ!」とチョコに指を何回も差している。


私(、、、ハ、ハズカシイ、、;)

私はもう一人の店員を見ないように、チョコをサッと棚から取り、ウーロン茶と一緒にレジに出した。

店員の顔見るとニヤニヤしている。

店員「ありがとうございまーすw w ○○円でーすw」

私(、、、ち、ちくしょうっっ;ハズイッッッ;)

私は会計の終わったお茶を脇に抱え、チョコを手に持ち、後ろでワクワクしながら待ってるコンビニ男の方に体を向けた。


私「、、、、、、じゃ、、、はい、、、、;」



コンビニ店員23歳(女)。
バレンタイン前日に、ギャラリー(店員)がいる目の前で高校生にコンビニでチョコを渡す(の図)。





男「~~~~~~~っっっ!!!!!」


コンビニ男はチョコをしっかと受け取り、そのチョコを頭上に掲げ、感極まっていた。




私「(、、、、、;)、、、なあ、ほんまにそんなんでいいん;?」


男「、、(ブンブンと首を縦に振りながら)っっ!!いいっす!!いいっっっす!!ありガットぅゴザイマw t g h す!!!」

コンビニ男はテンションMAX。噛みまくっていた。

私「、、、、、(また噛んでる;)、、、、い、いえ、、、;、、、、あ、、、じゃ、じゃあ、、私、、休憩、、行くし、、、;」

私はヘコヘコとコンビニ男にお辞儀をしながら、また奥に引っ込んだ。


男「はい!!お疲れさんです!!ありがとうございましたぁぁぁぁ!!!!!」




バックヤードに入ってカメラを見てみると、コンビニ男はもうコンビニから出て行ったようだ。

レジに一部始終見ていた店員がいるから、私はもう、ここ(バックヤード)から出たくない。しかし、休憩するにはタイムカードを一度押しに行かなくてはならない。

私は仕方なく制服を着て、タイムカードを打刻する為にまたレジに戻った。なるべく店員の顔を見ないように。



私「、、、、、、じゃ、、、休憩、、行ってきます、、、、;」

タイムカードを押す時、チラッと店員の顔を見た。
ニヤニヤしている店員。


私「、、、、、何やっっっ!!何か文句あんのかっ;!(なんて暴言)」



店員「いやぁw w ?、、、、、、ダメじゃないっすか、きむさんw ちゃんと『好きです!』って言って渡さんとw w w 」


私「、、、、~~~~~~~~っっっっっ;!!!!!」

私は、走ってバックヤードに入って行った。

椅子にドカッと座る私。商品のストックが入ってる冷蔵庫の前にある鏡に映る自分の姿が目に入った。

私(・・・あれ。“何てことない顔”って、どんな顔やっけ・・;??

                          …続く
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