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女性
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■きむさんのぷろふぃーる■
関西方面の美大生。
専攻は染織。
オダギリジョーをこよなく愛す、23歳(?)独身!O型
特技=つっこみ、重ね着

■コンビニ男のぷろふぃーる■
関西方面の??生。
バイト先はおソバ屋さん
及川奈央をこよなく愛す(?)
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2006年06月20日 20:03

コンビニ男29(2)

(コンビニ男29(1)→http://mixi.jp/view_diary.pl?id=155606750&owner_id=452520


コンビニから出ると、当然のごとくコンビニ男は私を待っていた。
顔は笑っていない。

男「、、、お疲れさんです」

軽くお辞儀するコンビニ男。

私「、、、お疲れ、、、」


睨み合う二人。この後繰り広げられる惨劇を、二人は想像していただろうか。
いや、想像できるはずなどなかった。この二人はこれから…

…って、だから違うってばよ。しかもちょっと話進んでるじゃねえかよ。
そうじゃなくて。ふざけるのはここまでにしてベタなサスペンスは置いといてだな。


“あの人”の話をするなんて、私は上手く喋れるかわからない。
現に、外に出た瞬間、私はコンビニ男の顔を見て、既にまた泣きそうになっていた。
でも、私にはコンビニ男に聞きたい事が山ほどある。

もう逃げてられない。

向かい合わなきゃいけないんだ。


“あの人”と、コンビニ男と。


そして、自分と。



私達は、以前喋った河川敷に向かった。歩いている最中、一言も喋らなかった。
時期は2月下旬。まだまだ風が冷たかった。

ベンチに座る私達。

男「、、、、、、、、、;」

コンビニ男は困った顔をしている。
どっちも喋らない。時間だけが過ぎてった。

手がかじかむ。
私にはお得意の防寒着があるだけまだマシだが、線の細いコンビニ男。
見るからにものすごく寒そうだった。


私「、、、、~~~~~っっっもうっっ;!!」

私は沈黙と寒がっているコンビニ男に耐えられず、立ち上がった。

男「えっ?えっっ??な、何すか;??」

キョトンとした顔で私を見るコンビニ男。

私「ちょっと自分!そこで待っときや!!!」

私は、ビシッッとコンビニ男を指差して、コンビニ男をベンチに残し、河川敷すぐ近くのコンビニ(うちのコンビニじゃない)に入って、肉まん一個とホットレモン2本。そしてカイロを一つ買ってコンビニ男のいるベンチへ戻った。

後ろから見ると、コンビニ男はベンチに体育座りをしていて、体を小さくしながらカタカタ震えていた。

私「(そら、寒いわっ;)、、、、~~っっ;、ほら、これっっっ;」

私はベンチの後ろから、コンビニ男に肉まん、ホットレモン、カイロ、買った物を全部渡した。

横にドカッと座る私。

男「へっっ???え、あ、熱っっ;!な、何すかこれ;!??」

私「、、、、見たらわかるやろっっ;」

肉まん類を目を細めて眺めるコンビニ男。

男「、、、え、、、、い、いいんすか、、、、?」

私「、、、、;あーのなあ、こんな寒いのにそんな薄着でココおるんおかしいで自分!マフラーぐらいしいやっ;、、、もう早よ食べよし!(オカンか)」

私はコンビニ男が持っている二本のホットレモンの内、一本を取った。蓋を開ける私。

男「え、、、、でも、、、、、、;」

私「何やっっ」

男「肉まんもカイロも一個しかないっすよ、、、、;」

私「(何じゃいそらっっ)、、、何やなっ、足りひんのかいなっ;」

男「違いますよっ;、、、、きむさん、自分の分は、、、、??」

私「(、、、、、;)、、、、、あんたの為に買ったんやがな;。それとも何かね、私の好意は受け取れないとでもいうのかね、、、、」

私は冗談っぽく目を細めて言った。

それなのに、コンビニ男ったら。


男「へっっっ、こ、好意っ!??マジっすか~~w いやぁ~~w w (/ω\)キャーー」

また、手を頬にあて変な顔をするコンビニ男。


私「(、、、、、;)もうええっちゅーねん;」

コンビニ男を軽くシバいた。

男「(/ω\)キャーー 痛いっっ!、、『そしてか弱い高校生は吐血し…』」

私「何回血ィ吐くねん;」

男「w w(笑)」

私「ええから、食べって。冷めるで;」


男「、、はーーいw、、、、、、あ!じゃあー…、、はいっ!」

コンビニ男は自分の口に肉まんを持っていこうとしたが、急に何か気づいた顔をし、持ってた肉まんを半分に割り、その半分を私に手渡した。

私「?何;??」

男「きむさんのーw w」

寒さで鼻を真っ赤にし顔を引きつらせながら、ニッカーと笑うコンビニ男。

・・肉まん・・私に渡した方が大きいじゃないか;。

私「えぇ;?いいってば;。自分食べーさ;」

男「ふぬっ!何かねっ私の好意が受け取れないとでもいう g t \ のか w z ね!」

私「、、、、、真似すんじゃねえw(そして噛むんじゃねえ;)」

男「(笑)、、いひゃあきまーふ(頂きまーす)w!」

コンビニ男は嬉しそうに肉まんを一気に頬張った。

男「これ、めっひゃ u \ r & * w g z!!」

一生懸命頬張りながら喋るから、何言ってるのか全然わからん。

私「(テンション高;)落ち着け落ち着け;」

私はホットレモンを飲むよう勧めた。

男「、、、っっっ!プハァッ ぅあ~~~あったけ~~~~w w」

寒さで引きつらせた顔もなくなり、コンビニ男の頬が完全に緩んだ。目尻が垂れている。

緊張が緩む瞬間のこの笑顔。



私「・・・・(あ、この顔や・・・)・・・・」 

私は黙ってしまった。
流れる沈黙。


男「、、、、、、、、、」

コンビニ男から笑顔が消えた。
どっちからも喋れない。

私(あー、、、、、;)

私は何から喋っていいものか考えていた。

すると、コンビニ男が静かに口を開いた。



男「、、、あ、あの。、、、、、、“兄貴”のこと、、、なんスけど、、、、」


心臓がドクッと鳴った。


私「(、、、きた)、、、、、、、うん」

大丈夫だ。落ち着け私。

男「、、、、、、(喋っても)大丈夫、、、、、っすか、、??」

私の顔を伺うコンビニ男。ビクビクしている。

私「、、、、うん。大丈夫。いいで。続けて」

私は冷静に答えた。
うん と頷くコンビニ男。

男「、、、、、えっと、、、、えっと、、、;」

でも、何から喋ったらいいかわからないようだ。困った顔をしている。
中々、次の言葉が出てこない。


私「・・・・・なんで・・・名字が違うん?」


もしかしたら、これから私が聞く内容で、この子の触れてはいけない所が出てくるかもしれない。それによって、私はまた、この子を傷つけてしまうかもしれない。

でも、それでも、聞きたい事がたくさんある。

私は少し聞くのを躊躇ったが、次の言葉が待てずに切り出した。


男「あ、、、はい。、、、その、、、“兄貴”って言っても、、、母親が違うんですよ。俺」

私「・・・・え・・・?」

また頷くコンビニ男。

男「えっと、、、、俺、小学校、、、低学年位まで、ずっと母子家庭やったんすよ。で、、あ、今はオカンも結婚して、ちゃんと父親いますよw。、、まあ、血は繋がってないすけど。仲は良いんで。すごく。うん。あ、だから、名字は今のオトンのです」

コンビニ男は慎重に言葉を一つ一つ選んで喋っていた。
一つ言葉を出す度に、自分で頷いていた。

私は黙って聞いていた。

男「で、、、えーっと、、、俺、ずっと大阪住んでて、オカンの結婚の時、今の父親の仕事の関係で京都に越して来たんすよ。それが多分小学5年位ん時で、、、でね、俺、まだ生まれてから、ホントの父親の顔、写真でしか見た事なかったんすけど、、、大阪いる時から、オカンに『お父さんは京都にいる』っていうのを聞いてはいたんすよ。、、別に、オカンも俺の父親のこと、俺に全然隠してなかったし、『事情があって結婚はできなかった』って言ってたけど、別に、父親にムカついてるとかいう感じはなかった、、から、、、」

コンビニ男は私を見ないで、前を真っ直ぐ見たまま喋っていた。
その顔をじっと見つめる私。

男「、、、だから、京都に来る時に、オカンから『もしか、お父さんに会いたいんやったら会いにいってもいいしな』って言われてて、、、俺は、、正直、会った所で、別に何が言いたいとかいうのもなかったんすけど、、、その、、なんつーか、、、顔を一回見てみたかったんすよ。俺に似てんのかなーとか思ってw」

コンビニ男は少し笑った。

私「、、、、、うん」

男「、、、で、会いに行ったんすよ。一回だけ。、でね、、もうねぇ、、、ものっ、、、、っっそ、、、、、」

私「?ものっそ??」

男「カッコ良かったんすよ!父親!!(笑)」

私「え?え;??(カッコイイ;??)」

男「いや、もうねえ、ビックリしましたw。血繋がってんのにこんなん言うんなんか変やけど(笑)スーツ着てビシッッ!みたいなw」

私「・・・へー・・・(そうなんや・・)」

私は、“マツダユウスケ”の父親には会ったことがなかった。でもそういえば貿易関係(?)の仕事をしてるって聞いたことがあった気がする。

男「向こうもね、俺が来る事知ってたみたいで、オカンと連絡取ってたみたいです。、、、でね、会って、、、」

コンビニ男はまた黙った。

私「会って?」


男「、、、、、『大きくなったな』ってw」

コンビニ男はニッコリ笑った。


男「、、、ごっつい手で頭グリグリやられて、、、、、、俺、ああ、これが父親なんやぁとか思ってw、、、、、、『お母さん、よろしく頼むな』って、、言われました。」

コンビニ男はそう、ボソリと呟いて、また笑った。
でも少し、悲しそうに見えた。

俯くコンビニ男。

私「、、、、、大丈夫?」

私は、この子が泣いてるんじゃないかと思った。
心配になって肩に触れた。

すると、サッと顔を上げて、『大丈夫ですよ』とでも言うように、コンビニ男は私にニコッと笑った。


男「、、、、でね、俺、そん時に、俺に兄貴がいること知ったんすよ。父親から聞いて。、、、、俺、一人っ子やったから、それ聞いた時、なんかわからんけど、無茶苦茶嬉しくて、父親に『会いたい!!』って言ったんすよw ダメもとで。したら、会わせてくれたんすよ。兄貴も“こういう弟”がいるっていうの知ってたみたいで。」


私は、“マツダユウスケ”に弟がいるなんて聞いた事もなかった。

私「…私、そんなん全然知らんかった…」

男「、、、まあ、事情が事情やから、、、やと思いますよ;。」

私「、、そ、それでもっ、、、別に言ってくれてもいいやん、、、、」

本人がいない所で、今更こんなこと言ってもしょうがないのはわかってるんだけど。

でも、でもなんか、それって、コンビニ男の存在を認めてないみたいじゃないか。

なんでなのか分からないけど、私は少し、不満げな顔をした。


男「、、、ほんでね、俺、兄貴がいたのが嬉しくて、そん時、家も近かったから、小学校の奴らいっぱい引き連れて、よう遊びに行ってたんすよw」

私「へー…そうなんや…、、、、いいなあ(ボソリ)」

私は思わず漏らしてしまった。コンビニ男にも聞こえてしまったみたいだ。
笑うコンビニ男。


男「、、、、あ!でねっ、多分、俺、そん時、何度かきむさんに会ってますよw!」

私「ええっっ;??(マジで!??)」

何たる発言。私は目が点になった。

男「兄貴ん所行ったら、何度か同じ女の人がいたん覚えてますもん!俺!、、、きむさん、、、昔、もっと髪の毛、ワーってなってませんでしたw??」

手を頭の上でフワフワと膨らます身振りをするコンビニ男。

私「(、、、、、いや、してたけど;!!!)ぅえぇ;??それホンマに私かぁ;??」

男「え、絶対、あの人きむさんですって!!、、、なんか、もっとジャラジャラしてて、兄貴と似たようなカッコしてた、、、でしょ??(笑)」

私「、、、、、、してた、、、、;(嘘ーーーん;マジでぇ;??)」

男「覚えてないっすかw w??なんか、よう、ボウズの小学生が何人か遊びに来てたん(笑)」

私「えぇ、、、、;??(、、いたような、いなかったような;)、、、、ごめん、全然覚えてない;」

男「うあーそうかー;あれが俺やのになーw w、、、俺、兄貴ときむさんと一緒に遊んでもらったこともあったんすよっ(笑)」

私「嘘やろ!!絶対ないわそんなん;!!」

男「ホンマですってw w!!」

私達は、会ったことある、ない、で言い合いをしていた。
だって、いくら偶然が重なるからって、そんな話まで信じられるか。


…でも、待ってよ。もしか、その女の人が、私だったとしてもやで。
私は当時16歳。マツダユウスケは22歳。で、計算したらコンビニ男が10歳。

それが、それがどうなったら、その6年後に、コンビニ男が、私にレシートを渡すまでに至るんだ??

私が、コンビニでバイトを始めたのは19歳の時。16歳からとしても、最低でも3年は経っている。
その期間も、レシートを貰うまでも、マツダユウスケの件に関しては全く私に何も音沙汰はなかったんだ。

なんか、おかしくないか??

もしか、もしかよ、コンビニ男が10歳の時に私を好きになった。として、まさか、6年間も(レシート渡すまで)私のこと覚えてた。なんてことが、、、、、


、、、あるわけねえだろ!!!有り得ねえだろ!そんなこと;!


おかしいやんか!どこから、私にたどり着いたんや;!?この子は??


私「な、なあ;、うちらがな、そん時会ってた。と、してもやで;?、、、、、、自分、、、どうやって、その6年後に私にレシート渡す、、、、なんてことになったん;??」


男「え、、、、、、そ、それは、、、、、」


はい。コンビニ君。この後、更にもんのすごいこと言います。


その話は、また次回で。




                           …続く

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